金属加工学(教育学部技術教育講座・専門科目,1年前期開講)

1年前期の「金属加工学」では,様々な金属の特徴と金属の基本的な加工方法を学びます.我々の身の回りには鉄,銅,アルミニウムなどの様々な金属が使用されており,それぞれ個性を持っています.よい製品を作るためには,金属の特徴をよく理解し,それを様々な形状に加工する必要があります.金属加工学では,まず金属の特性や製造方法(注釈1),金属の特性を引き出すための組織制御の方法(注釈2)などの金属に関する基礎知識を学びます.そして,“削る”,”穴を空ける”,“磨く”,“曲げる”などの金属の加工方法の特徴や,これらの加工で使用する旋盤,ボール盤などの工作機械について学びます.また,講義の最後には工場見学を実施しています(注釈3).そして,2年後期の「金属加工学及び実習」では,実際に自分たちで機械を操作して,加工などを行います.

 

金属加工学の中では,小中学校,及び高等学校の理科で学んできた事柄が時々登場し,これらが私たちの生活にどの様に活かされているのか,なぜそれが重要なのかに対して,いくつかの答えが得られると思います.例えば,電気分解を利用することによって金属の表面を鏡の様な綺麗な状態に簡単に磨くことができること,鉄の特性が多様に変化するのは結晶構造の変化に起因しており,これらは高等学校の化学と関わっています.

注釈1

金属の製造は古くはたたら製鉄などで比較的小規模に行われてきましたが,現在は工場での大規模生産が主流です.我々の日常とはかけ離れスケールで行われている鉄作りを体感するため工場見学で製鉄所を訪問しています.

注釈2

金属にも生物と同じ様な細胞(学問的には”組織”と呼びます)があり,この組織が変化することによって金属の特性は様々に変化します.この組織を変えることを”組織制御”と呼び,様々な元素を混ぜたり加熱や冷却によって組織を変化させ,目的の特性を実現します.皆さんが1度は見たことがある,刀鍛冶の職人さんが真っ赤になった鉄をたたき,それを水につけて一気に冷やすのが正に”組織制御”となり,前者を“鍛造”,後者を“焼入れ”と呼びます.2年生に履修する金属加工学及び実習にて,これらの熱処理とその結果変化する組織の観察を行います.

注釈3

各年度に実施した工場見学先となります.見学を受け入れて下さいました企業の皆様に厚く御礼申し上げます.なお,これらの見学は日本鉄鋼協会の”学部学生の製鉄所見学事業”の補助を受け実施しました.ここに謝意を表します.

  • 2019年度見学先 日本製鉄株式会社名古屋製鉄所,トヨタ自動車株式会社元町工場

  • ​2018年度見学先 新日鐵住金株式会社名古屋製鉄所,トヨタ自動車株式会社堤工場

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2019年度の工場見学の様子,トヨタ自動車株式会社元町工場にて

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新日鐵住金株式会社名古屋製鉄所にて

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トヨタ自動車株式会社堤工場にて

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新日鐵住金株式会社名古屋製鉄所にて

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2018年度の工場見学の様子