岐阜大学 教育学部 技術教育講座の紹介

岐阜大学 教育学部 技術教育講座は小学校教員,及び中学校「技術」の教員養成を主目的としており,卒業時に小学校教諭1種及び中学校教諭1種(技術)の免許状を取得することができます.なお,中学校「技術」の免許を取得できる教育機関は,岐阜県内では当大学のみとなります.取得できる免許や資格等の詳細については,岐阜大学教育学部のWebサイトの説明を確認下さい.

中田研究室の紹介

前任の江馬諭教授(現:岐阜大学理事,副学長)の後を引き継ぎ,2017年10月から立ち上がった研究室です.技術教育講座内で「金属加工」の教育を担うとともに,金属加工と関連する科目である材料力学,あるいは教員の民間企業勤務経験を活かして知的財産権関連の教育も担当しています.

金属加工とは?

私たちの身の回りの製品は,全て「材料」からできています.材料には,木材,金属,樹脂,セラミックスなどの様々な種類が存在します.その中でも金属は強度に優れ,熱や電気を伝えやすい特性を持っています.金属の高い強度は安全性が要求される機械や建築物の製作に不可欠であり,熱の伝えやすさはエアコンなどで使用される熱交換器,あるいは鍋やフライパンといった身近な製品にも活かされています.これらの製品を製作するためには,金属を様々な形に加工する必要があり,そのためには「金属加工」の知識と技術が不可欠となります.一方で,岐阜県では鎌倉時代から日本刀の製作が行われており,現在でもその伝統が守られているだけではなく,その技術を活かして刃物や様々な金属製品造りが行われています.これらの製品は,東海地方の基幹産業である自動車や航空機産業などに活かされており,岐阜県にとって金属は地域の歴史や産業にも密接に係わっています.

自動車のボディやエンジンを造るためには金属が不可欠です.また,高速で走行してもタイヤが破裂しないのは,ゴムの中に高強度の鉄鋼線が編み込まれているためです.写真は愛知県豊田市のトヨタ会館の展示物を撮影.

刀剣を製作する過程で真っ赤に加熱した鉄を繰返し叩く作業は,金属工学では「鍛造」と呼び,現在も強い鉄を造るために不可欠な工程です.写真は岐阜県関市の関鍛冶伝承館での古式日本刀鍛錬実演の模様を撮影.

​具体的に何を学べるの?

金属加工では,大きく分けて3つのことを学びます.

 

一つ目は,金属の特徴です.我々の身の回りには鉄やアルミニウム,銅などの様々な金属が使われており,それぞれ特性が異なります.例えば,鉄は比重が大きく重い金属ですが強化しやすい金属,アルミニウムは比重が小さいため軽くて比較的強い金属,銅は電気や熱を伝えやすいなどの性質を持っています.これらの特性の中でも「強さ」は同じ金属であっても大きく変化し,その要因は金属の組織(金属にも生物と同じ様な組織があります)が異なるためです.

二つ目は,金属の加工方法です.金属の加工方法の基礎は,「削る」,「穴を空ける」,「磨く」などがあり,それぞれ使用する機械が変わってきます.これら様々な加工方法の基礎について学び,さらに実習を通して実際に工作機械を操作し,金属の加工方法を身につけます.

三つめは,材料の力学です.機械や建築物などの様々な製品を作るためには,金属を代表とする様々な材料が不可欠となってきますが,製品が壊れたり故障する原因の多くは材料が変形したり破壊してしまうためです.これを防ぐために,材料に力が掛かったときに,どの様な変形が生じるのか?,材料が壊れる原因はなんなのか?を学びます.

なお,これら3つ学習の基礎となるのは,高等学校で学ぶ化学や物理となります.学生の中には高等学校時代にこれらの教科を履修していない学生もいますので,学生の学習状況を確認しながら講義を進め,未履修者でも無理なく学べるようにしています.また,講義だけではなく実習の中で自ら機械を操作したり,企業の工場見学などにも行きますので,ものづくりの奥深さや楽しさを体感できるカリキュラムとなっています.詳細は「講義と実習」にて詳しく紹介をしています.

また,卒業研究は4年間の学びの総まとめであり,教育学部にとっては教育実習と並んで重要な課題となります.当研究室では,学生の希望に合わせて教材開発や金属に関する専門的な研究を行っています.卒業研究については「研究」で詳しく説明しています.

スカイツリーのような高層の構造物を造るためには,「強い鉄」,それを鉄骨に加工するための「金属加工」の技術,そして台風や地震にも耐えられる構造にするためには「材料力学」の知識が不可欠となります.

岐阜県白川郷の合掌造りの建物は世界遺産に登録されていますが,建物の基本構造は材料力学の定義では「トラス構造」であり,スカイツリーの一部でも同様の構造が用いられています.

金属材料研究室について

本研究室は,中学校の技術科教員養成を主目的としている岐阜大学教育学部技術教育講座において「金属加工」の教育を担う研究室であり,2017年10月から活動を始めた新しい研究室です.研究室では,金属加工に関する教育を行うとともに,金属の変形や破壊に係わる研究を行っています.

更新履歴

2019年9月3日  「講義と実習,金属を使ったものづくり」を更新

2019年8月23日   「講義と実習,昔と今のものづくり」を更新

2019年7月12日 「公開講座」と「研究室の様子」を更新

2019年5月18日 「講義と実習」を更新

2019年4月26日   「メンバー」を更新

2019年3月28日   「研究室の様子」を更新

​2019年3月10日 「講義と実習」を更新

​2019年3月4日     本公開開始

2018年12月30日 仮公開開始

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